進化する矯正歯科

矯正治療の技術は日々進化しています

 矯正治療と聞くと、子供もの頃の経験が頭に浮かぶ…という親御さんも多いかもしれません。「矯正治療は痛い」「矯正治療は時間がかかる」「矯正治療は見た目が気になる」など何かとマイナスイメージを持っている方がほとんどです。でもそれは一昔前の話。矯正治療の技術は日々進化しているのです。

矯正治療の「痛み」の軽減は装置や器具の画期的な進歩

 ご自身が矯正治療をした経験があるという親御さんから、「歯並びは良くなったけど、痛かったという記憶しかない」という声もよく伺います。子供の矯正治療を検討中という親御様であれば、ご自身の矯正歯科治療を受けた時期は2030年ほど前になるかと思います。矯正治療に限らず、さまざまな装置や技術が進化している状況の中、歯科医師は日々、その進化についていくべく、技術の向上に力を注いでいます。特にこの10年は歯科用CT、CadCam3Dプリンター等最新機器が歯科治療に導入され、私たち歯科医師でも驚くほどの速さで進化しています。

矯正歯科医選びの際に注意したいこと

 最新の装置や器具を使用している矯正治療であれば、無痛に近い状態で治療を受けることが可能です。無駄な苦痛はなるべく抑えることが、現在の歯科治療における最大のポイントのひとつです。「今の技術、装置なら大丈夫」と安心していただける状況ではあるのですが、気をつけなければいけないこともあるのです。それは、「古い治療法」を継続している歯科医院もあるということです。また、「新しければ良い」というわけではありません。大切なのは、「最新の技術や器具のメリット、デメリットをきちんと判断できる歯科医による矯正治療」であることです。治療を受けるお子様の負担を極力防げるように、矯正歯科治療を受ける際に見極めるべきポイントは押さえておきたいところです。

新しい矯正治療として普及し始めている「デジタル矯正システム」

 今までのように、矯正歯科医の経験や感覚だけに頼るのではなく、患者様のお口の中の状態を3Dで的確に診査します。治療後のお口の状態をシミュレートすることができ、最小限の動きで無理なく歯を動かします。今回は、この新しい「デジタル矯正システム」について迫ります。

複数の装置を使い分けて、あなただけの治療プランを提供します。

 通常の矯正歯科治療は、治療終了まで一つの装置しか使いませんが、デジタル矯正システムを中心に、最新のデジタルテクノロジーを駆使し患者様毎に最適化したカスタムハイブリッド矯正は、患者様のご要望に合わせ、柔軟に装置を選んでいきます。例えば、「装置を早く外したい」場合、歯を早く動かせるワイヤー矯正で途中まで治療し、その後マウスピース矯正に切り替えます。裏側矯正・部分矯正・インプラント矯正を組み合わせ、患者様だけの治療をプランニングすることも可能です。

治療は最短6ヵ月 高精度のカスタムワイヤーで治療期間が短縮になりました。 

 お口の中をスキャンした歯並びのデジタルデータを元に、歯を動かすカスタムワイヤーをロボットアームで製作します。カスタムワイヤーは高精度で誤差が少なく、歯を動かす力が長期間持続するため、今までの矯正治療よりも通院頻度が少なくなります。場合によっては2ヵ月以上間隔を開けての通院も可能です。

矯正歯科治療は若い方だけの治療だと思っていませんか?

 歯が動く仕組みは顎骨の新陳代謝なので、年齢が40代、50代でも始めることは可能です。デジタル矯正システムは「出来るだけ早く、最適に」歯を動かすための様々な機能が集約されています。デジタル矯正システムがあなたの気持ちをサポートします。

「矯正治療」のイメージに変化? 日本と欧米の「矯正治療」の違いとは

 日本では、矯正治療を受けていることをできれば隠したいという意識が強いかもしれません。古くから矯正治療の文化が根付いている欧米とは少しイメージが違うようです。

 

矯正治療は愛情の証? あえて「見せる」が欧米風

 欧米では、矯正=ステイタスという考え方が浸透しています。日本なら、シルバーのワイヤーをつけた口を人前で大きく開かないという方も多いのですが、欧米ではなんと、わざわざ目立つシルバーのワイヤー装置を希望する患者さんも多いのです。その理由は、親の愛、しつけ、教育が行き届いている良い家庭、そんなプラスのイメージを持ってもらえるのが、欧米の矯正治療だからなのです。大人であれば、自己管理のできる人と評価されるという文化なのです。

 一方、日本はというと、最近は矯正装置をファッションの一部とし、インスタグラムやツイッターといったSNSのおかげからか、「矯正装置」をつけた自撮り写真を投稿することもトレンドのひとつとなっています。以前に比べれば、矯正歯科治療は、かなり一般的になりつつある中で、矯正歯科治療=ステイタスといった文化が根付くのもそう遠くはないと感じています。