ブログ

2016.09.13

金属を使わないオールセラミックの治療法とメリット・デメリット

オールセラミッククラウンとは、金属や混ぜ物を一切使っていない完全なセラミックの被せ物のことをいいます。

透明感のある自然な歯を再現可能な、非常に審美性の高い素材で、特に前歯の差し歯にオールセラミッククラウンを使用すると、見た目の印象を大きく変えることができます。

今回は、オールセラミックでできる治療法と、そのメリット・デメリットについて詳しくお伝えします。

ちなみに、歯科用セラミックの歴史は古く、1700年後半には長石質を主な材料としたポーセレンが入れ歯の材料として使われていました。当時の入れ歯は強度が低かったため、主に審美的な目的で活用されていたようです。

20世紀の初めにはポーセレンの被せ物が作られるようになり、裏側を金属で補強し強度を高めた「金属焼付ポーセレン」と呼ばれる被せ物が開発されました。

その後、20世紀後半には、ポーセレンよりも強度のある材料が登場し、オールセラミックの被せ物が次第に一般的になってきたのです。

オールセラミックでできる治療法の種類

●セラミックインレー
インレーとは、奥歯の虫歯治療の際に歯型を取って作る詰め物のことです。

一般的に保険治療では銀歯かレジン(歯科用プラスチック)を使用するのですが、銀歯は審美性に欠け金属アレルギーのリスクがあり、レジンは強度が低く変色しやすいといった欠点があります。

セラミックのインレーは、透明感が高いため歯と一体化し、とても自然な色合いに仕上がります。劣化、変色の心配がなく、レジンよりも耐久性が高い点もメリットです。

●オールセラミッククラウン(被せ物)

オールセラミックで行う差し歯の治療です。前歯の治療に金属を使用すると、時間経過とともに歯茎や歯が黒くなってしまうことがあります。

オールセラミッククラウンは、天然歯に近い色合いと透明度を再現できるので、前歯の治療に適しています。患者さんひとり一人に合わせた形や色にすることもできます。

●ラミネートベニア
ラミネートベニア治療とは、歯の表面を薄く削ってセラミックでできた、つけ爪のような薄い人工歯を貼り付ける治療です。

「歯と歯のすき間を埋めたい」「ホワイトニングでは満足できない」「欠けた歯をカバーしたい」などのケースに適しています。

セラミッククラウンより歯を削る量も少なくキレイな仕上がりですが、強度はセラミッククラウンよりも落ちるため、歯ぎしりが強い方などには適していません。変色・劣化が少なく健康的な白い歯の輝きを長期間維持することができます。

●セラミックブリッジ
抜歯してなくなった部分を、前後の歯を削って土台にし、2本の歯で3本の歯に橋をかけるようにつなげる治療がブリッジです。

前歯にセラミックブリッジを使った場合、周りの歯の色に合わせることができます。また、削った歯とセラミックのブリッジを一致させるため、精度が高い治療を行います。

●インプラントの土台や被せもの
土台(アバットメント)や被せ物にセラミックを使用することで、汚れがつきにくく美しい状態を保つことができます(インプラントそのものは金属のチタンでできています)。

オールセラミックのメリット

オールセラミックのメリットをまとめてみました。

●オールセラミックは、前歯の形や歯並びを整えたい場合に適している。

●補綴物の中では、最も天然の歯に近い透明感とツヤがある。

●材料に金属を含まないので、処置後に歯茎が下がっても見た目に大きな変化がない。

●オールセラミックは傷が付きにくいので、汚れの付着が少なく衛生的に保てる。タバコのヤニ、歯垢や食べ物の色素が付きにくい。

●金属を一切使っていないので、金属アレルギーの心配がない。

●金属を含まないので熱い物や冷たい物の刺激が伝わりにくく、歯の神経を残した状態での被せ物として適している。

なお、オールセラミックは、アルミナ、ジルコニア、ジルコニアとアルミナの混合物などさまざまな種類の材質が開発されています。

オールセラミックのデメリット

金属よりも強度が若干弱く割れたり欠けたりしやすいです。大きく欠けてしまった場合は、修理ができないので作り直すことになります。

また、保険が適用されないため負担額が大きく、大都市になるほど費用が高くなる傾向があります。

歯科医院選びのポイントについて

歯科医院選びのポイントとしては、「カウンセリングの時間をしっかりと設けているか」「仮歯の段階で歯の形を相談できるか」などを確認して選ぶと良いでしょう。

特に、治療本数が多い時などは、事前にしっかりと相談し、十分に納得してから治療を進めることが大切です。

また、オールセラミッククラウンを入れて美しい歯並びを手に入れても、メンテナンスを怠り歯周病になってしまうと、歯茎が下がるため見た目が悪くなります。

治療を終えた後も、定期的にメンテナンスに通うことで歯周病を防げるので、できる限り通いやすいクリニックを選ぶことをおすすめします。

差し歯は「新しい自分の歯」として長く使い続けるものですので、じっくりと検討してください。