ブログ

2016.10.08

インプラント治療はトラブルが多いと言われる理由

以前は、一部のクリニックでのみ提供されていたインプラント治療。
雑誌やテレビで取り上げられることも増え、インプラントは入れ歯やブリッジなどと同様に身近なものとなりました。

「第2の永久歯」と呼ばれるほど機能性・審美性ともに高いインプラントですが、治療の失敗やトラブルも相次いでいます。

2007年にはインプラント手術による死亡事故が起き、手術を担当した医師は、業務上過失致死容疑で書類送検されました。

手術の失敗により訴訟に発展するケースも起きています。もちろん、多くのインプラント手術が成功しているのですが、インプラント治療が一般化するにつれ、トラブルや失敗症例も増えていることも否定できません。今回は、インプラント治療の失敗やトラブルについてまとめてみました。ぜひ、参考にしてください。

インプラントの失敗やトラブル

●麻痺が起こる
下あごの奥歯の骨の下を通っている太い神経が、傷つけられたり圧迫されることによって下あごが麻痺します。

さらに、手術中に誤って下あごの神経を切ってしまうと感覚を失うこともあります。

また、上あごの奥歯の骨は薄いため、インプラントを埋め込む時に誤って骨を突き抜けてしまう事故も起きています。

●インプラントが抜ける
インプラントがうまく骨と結合できない場合や、インプラントを埋入する深さ・角度が適切でなかった場合、インプラントが抜け落ちたりグラついたりすることがあります。

●説明を省略して治療を開始する
広告などを見て訪れた患者さんに、ほとんど説明を行わずインプラント治療をする歯科医院によるトラブルも起きています。

●インプラントに装着した被せ物でうまく噛めない
インプラント埋入位置や、全体のかみ合わせが適切でない場合、噛んだときに違和感が生じることがあります。

そのトラブルの原因

インプラント手術のトラブルや失敗の原因の多くは、歯科医師の技量不足によるものです。インプラント手術は、歯科医師なら誰でも行えるといったものではありません。高度な技術と経験、設備が揃った状態でなければ、安全に行うことはできません。

「事前にCT検査を行っていないので、骨の状態や神経の位置が把握できていない」
「全体のかみ合わせを考えずにインプラントを埋入したため、過度な力がインプラントにかかる」
「手術前の骨の検査が不十分なため、手術中に骨量不足であることに気付く」

上記のようなトラブルは、いずれも歯科医師の専門知識と経験が不足していることが原因です。

インプラントは自由診療のため、監督官庁の監視が届きにくく、中には短期間のセミナーで得た知識のみで手術を行う歯科医師もいるようです。

このようなトラブルを増加させているのは、患者さんの健康よりも利益を優先させる一部の歯科医院の姿勢ではないでしょうか。

日本の歯科にはまだ、インプラントなどの臨床専門教育が導入されていないことも問題です。日本の歯科医療の仕組みそのものを見直すべき時がきているのかもしれません。

良い医院選びの判断基準

インプラント治療のトラブルを回避するには、歯科医師をしっかりと選ぶことが大切です。歯科医師の技術は同じではないので、クリニックの評判やホームページ、実際にクリニックで行われているカウンセリングを使って慎重に調べましょう。

今やインプラント治療にCT撮影は不可欠ともいわれています。そのため、CTなどの検査設備が十分に整っているかどうかは重要なチェックポイントです。

設備をきちんと導入している歯科医院は、ホームページに掲載していることが多いので必ず確認をしましょう。

また、最新治療を熱心に学び多くの知識や技術を身に付けている医師であるか否かの確認も重要です。参加している学会や取得資格などについても、歯科医院のホームページに掲載されていることが多いので確認してください。

トラブルを回避するためにできること

トラブルを回避するためにも、患者さんは次のようなポイントを踏まえて治療を受けることをおすすめします。

全身疾患がある場合は、必ず担当医師に伝えるようにしてください。また、服用している薬、治療前の歯に関する全ての悩みや要望、治療後のイメージなども担当医師にしっかりと伝えることが大切です。

また、治療費用についてのトラブルを避けるため、治療費の総計や支払い方法、通院回数、治療期間、外科手術の詳細などを事前に確認するようにしましょう。治療後についても、インプラントがぐらつく、かんだ時に痛みがある、出血があるなどの症状が現れた時は、早急に担当医師に相談してください。

些細な疑問や不安であっても担当医に相談し、治療上の問題を共有するようにしましょう。担当医師とのコミュニケーションを十分にとり相互理解を深めることで、多くのトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。